ポコポッテイトの設定は幼稚園の先生にとってすごく勉強になる!

  2020.05.18

幼稚園・保育園

ポコポッテイトの設定は幼稚園の先生にとってすごく勉強になる!

設定を作る作業は難しい

幼稚園の先生の仕事は大変。

何が大変かと言えば、オリジナルを作らなければいけないことじゃないかと思います。何かを参考にするにしても、そのまま使えることは少なく、先生のアイディアが必要になることが多い。

園長先生も当たり前のようにオリジナルを求めてくる。でも、そんなに簡単なことじゃないですよね。時間もかかるし…。

例えば、生活発表会で劇をやるにしても、オリジナルな部分が必要とされます。クラスの子ども達の数をお話に合わせるには、新たな役を作り出したりすることもある。先生がお話自体を作ることだってある。

これって、けっこう難しい。ちゃんとやらないとつじつまが合わなくなる。しっかり見られてしまうと、なんか今のセリフ、設定と合わないなってことが出てきたりします。ストーリーの展開がわかりづらくなったりもします。

設定作業は難しいけど、しっかりやりたいところです。そんなときに、まずキャラクターの設定が弱いと、ストーリーも作りづらくなるものなんです。

無料で参考にできるもの

設定を苦手と思っている先生もいると思うんですよね。そんなときに参考にできるものがあります。身近なところに参考にできる良い教材があるんです。

しかも無料です。

それはNHKの「おかあさんといっしょ」の中の「ポコポッテイト」です。

着ぐるみの動物が繰り広げるドラマみたいなもの。数分で終わるんですけど、毎日やっています。幼稚園の先生は、見ることができない時間帯だと思いますが、ぜひ録画したりYouTubeで検索したりして見て欲しいと思います。この設定がなかなか細かくて、参考になる。

ポコポッテイトの設定

まず、舞台となっているのは「ぽていじま」という島。これが海に浮かぶジャガイモのようだとしています。そして、登場人物の中心は3人(3匹?)です。ムテ吉、ミーニャ、メーコブ。ムテ吉はイタチ科のラーテル。ミーニャはネコ、メーコブはヒツジなんですね。

ここまでは、普通。ところが1人1人のキャラクターの設定が細かくて対象的。

例えば、ムテ吉はやんちゃな性格。自分で「無敵のムテ吉」とよく言います。ばーちゃんと暮らしていて、お風呂掃除を手伝っているのか、デッキブラシを持っていることが多い。大好物がせんべい。リスがせんべいを持って行って、追いかけっこをしたりもあります。「とりゃとりゃとりゃー」と言って走り回る姿。「ジャジャジャーン」とデッキブラシをギターのように扱ってみたり。ムテ吉はこんな感じです。

メーコブはヒツジなんですが、とても良い家柄だと自分で言います。名門ジャコブ家のご子息なんですね。

体の模様が牛みたいなので、よく牛と間違えられるような場面が見られます。口癖が「も~うれし~」とか、牛っぽい言い回しを自らするんです。性格はマジメそう。研究熱心で「メーベル賞」というノーベル賞のような賞をとるのが夢のようです。ラムちゃんという好きな女の子がいます。お金持ちなので、料理長が作ったお弁当なんかを持ってきたりします。あとは歌が得意ですね。図鑑を持っていることもあります。でも虫がいると怖がったりします。その反面、ムテ吉は虫は得意。

これだけでも、細かい設定だと思いませんか?

他のアニメとか考えても、ここまで細かく設定していないでしょ。

もう1人のミーニャは女の子でオシャレが好き。そんな対照的な3人が仲良く遊ぶというストーリーです。

よく調べてみると、メーコブだけ5歳で、他の2人は3歳。でも仲良く遊んでいます。自然の中で遊びます。自然に親しむような遊びをするので、自然に関する疑問を持ったりします。そのときに出てくるのが「長老様」と呼ばれるカメなんですね。クイズ形式で教えます。

他にも個性豊かな動物達が登場します。こんなお話が毎日放送されています。毎日の放送だから、ストーリーを毎日作らなければいけないわけですよね。

つまり、ストーリーを作りやすいキャラクター設定がされていると考えられますよね。この「ポコポッテイト」の設定から、いろいろと学べるんじゃないかと思うんですがいかがでしょうか。

ポコポッテイトから見える設定のコツ

ここで登場人物の設定にはどんな特徴があるかを見てみましょう。

まず対照的にすることが重要だとわかります。そうでないと、ストーリーが作りづらいんでしょうね。性格も家柄もけっこうな違いを作っています。本当にこんなに違う子が幼稚園や保育園で仲良くなれるかは疑問ですが、ここは島ですから仲良くしているんですね。

次に得意な部分と弱点を作っていること。ムテ吉は怖いもの知らずだけど、無鉄砲なので失敗もする。メーコブはお金持ちで裕福だけど、虫は怖いとか、弱点をはっきりさせています。ちょっとドジな部分を入れています。これが愛されるためのコツではないかと思います。

そして、登場人物をそれぞれ違う動物にしていることも特徴的ですね。人ではなく動物を使っています、しかも違う動物を友達にしています。人間ではなく、動物を使った方が子ども受けが良いからでしょう。

違うもの同士が、弱点を補い合って、助け合っているというのは、いろんなお話にある基本の発想ではないかと思います。そして、動物を使って、子どもの関心を惹きつけているんですよね。

ストーリー以外でも

ストーリーを作ったりする機会がない先生もいるかもしれませんが、実は「ポコポッテイト」のキャラクター設定はいろんな場面で参考になります。

それは創作するときです。

ダンスを考えることにも、園での主活動を考えるときにも、役に立つ考え方だなと思います。

ダンスには対照的な動きを入れ、動きには強弱をつけます。こうすると子ども達もわかりやすく、覚えやすくなるのではないでしょうか。それから、子どもが好きな動きを取り入れること。楽しさがないと子ども達は乗ってきませんからね。

こう考えると、先生がオリジナルなものを考えなければいけないときの参考になりますよね。

私は壁面装飾にも取り入れて欲しいと思います。動物や色は対照的にすることができますよね。それから、注目させるべきメインの部分とそれ以外の部分はメリハリがあった方が良い。そして、子どもの好きなかわいい動物を使います。

それぞれの動物には性格があっても良いですよね。怒りっぽいとか、やさしいとか、楽天的とか、これも対照的に考えます。すべてを前面に出して表現する必要はないわけですが、こういった設定があるか、ないかでは全然違うと思います。貼り方や全体のイメージが変わって来るからです。

他にもNHKの「おかあさんといっしょ」は参考になります。下記の記事も読んでみてくださいね。
NHKのブンバボーンから幼児が楽しめる体操の基本を学ぼう!

まとめ

幼稚園の先生にとって、「おかあさんといっしょ」の「ポコポッテイト」はとても参考になる。劇を作るときのストーリーやキャラクターの設定にはもちろん、それ以外の創作にも参考にできる。

毎日忙しい先生、なかなか見る機会がないと思いますが、ポコポッテイトを一度見てみてくださいね!

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Comment

  1. るいこ より:

    私は今中学生ですがポコポッテイトを見ていました。個性的な3人が大好きでいつかまたみたいなぁ〜と思うことがあります。確かに作品は作るのは大変だけど見るのは楽しいって思いますね!愛されるキャラクター作りをするのは大変ですもんね…