保護者をガッカリさせない幼稚園の保育参観のポイント!
2020.05.15
photo credit: Nags Head 2012 Memoirs 89 – On The Beach via photopin (license)
保護者の期待も大きい保育参観
子どもの幼稚園の保育参観日。はじめて行くお父さんやお母さんは、相当楽しみにしています。いつも幼稚園でうちの子はどんなことをしているのか気になっているんですね。お父さんがわざわざお仕事を休んでまで、保育参観に行くというご家庭も多いのではないかと思います。
ところで保育参観は、幼稚園によっていろんなやり方です。かなりの時間をかけて準備する幼稚園もあれば、普段通りを見てもらおうとする幼稚園もあると思います。どちらにしても、親にとっては貴重な機会なので、大きな関心を寄せて幼稚園に足を運ぶことになります。ですが、いざ参観日を終えてみると、なんか期待していたのと違ったなという感覚が残ることがあります。期待が大きかった分、落胆も大きくなりがちなんです。
親の期待の仕方、つまり、保育参観では何が見たいのかは、それぞれのご家庭で違うとは思いますが、私の個人的な意見も含めながら、幼稚園の保育参観について書きたいと思います。保護者がガッカリしない幼稚園の保育参観のポイントです!
親子レクリエーション?
幼稚園の保育参観では、どんなことを行うのでしょう。よくあるのは、親子で一緒に体操をしたり、ダンスをしたり、工作をしたり。せっかく園にお父さんやお母さんが来たんだから、一緒に楽しもうとする企画が多いのではないかと思います。
それなら子ども達は大喜びなんですね。いつもはいない家族と一緒に、いつもは自分だけが幼稚園でやっているダンスや体操をやれるんですから、楽しいに決まっています。子どもは前々から練習していたりするので、お父さんやお母さんよりも上手にできたりするんですよね。それがまた、うれしくて仕方がありません。いつの間にか、保育参観は親子レクリエーションと化しています。
保育参観?親子レクリエーション?
どっち?
保育参観で見たいこと
私としては、保育参観に期待しているものは親子レクリエーションではないんですよね。普段の子どもの様子が見たくて行ってるんです。
例えば、みんなの中でどんな遊び方をするのか、先生のお話をちゃんと聞いているのか、周りの子にどんな接し方をするのか、周りの子に比べてできること、できないことなど。細かく言えば、トイレの行き方とか、ハンカチの使い方とか。毎日園まで送り迎えしていても見られない部分が見たいんです。
保育参観は保護者を考えた企画
親からすると保育参観はわざわざ時間を作って見に行ってるわけです。だから、本当に見る価値のある保育参観にすることが、園にとって大事なことではないかと思います。つまり、普段は子ども達が主役であるべきですが、保育参観日ぐらいは親をメインに活動の企画を考えても良いのではと思います。
保育参観が始まる時間になると、保護者が保育室の中に通されて、さっそく、子ども達にお父さんやお母さんを見つけるように言い、そこへ向かわせようとする先生。
もう、親に預けちゃったの?と思うんです。
保育参観の中に、親子のレクリエーションがあってもいいですが、普段の幼稚園での子ども達の様子を見る時間も作って欲しいし、どちらかと言えば、そっちの方が親の期待に沿っているような気がします。
保育参観で注意すること
園児の保護者がたくさん来るわけですから、先生も気にせずにはいられませんよね。親子のレクリエーションだけにならない方が良いと書きましたが、普段通りの子ども達の遊びの風景を見せたりする場合には注意が必要です。
問題は親の視線がバラバラになることです。親子レクリエーションでは、どの親も説明をする先生を見るか、自分の子どもを見るかです。ところが、遊んでいる風景を見る親は、普通は自分の子どもを中心に見るんですね。だから視線は教室内のあちこちに向かいます。先生がすべてを見渡すのは難しいと思いますが、担任の先生と副担任の先生とでしっかり計画して、トラブルを見逃さないようにしたいところです。
先生の見ていないところで、おもちゃの取り合いが始まることもあります。こういったことを先生に見逃して欲しくないんですね。取り合いをしている子どもの親はそこばかり見ています。先生が気付いていないと、保護者は先生が何も見ていないと感じてしまいます。ですから、子ども達に背を向けないということも保育参観日には大事なことだと思います。
保育室で保護者が見たいもの
保護者にとっては、保育室の中に入る機会もめったにありません。その視点も保育参観日には意識して欲しいと思います。保育室の中、きれいに整理されているか、それも大事ですが、保育参観日は親が保育室で何を見たいのかを意識すると、保護者も満足できるはずです。
例えば、子どもの作品を飾るのはとても大事なことだと思います。保護者には、作品をただ見るというよりも、比べて見たいという願望があります。絵を描くだけなら家でもできるし、親もその絵を見ることはできますよね。ところが、同年代の子ども達の絵と並べて見る機会はほとんどありません。優れているのか、劣っているのかなんて、その年代では関係ない。でも、何か絵の中にいいところがあって欲しいと思うのが親。いいところを探そうとするのが親です。だから、比べる機会を欲しがっているはずなんです。
まとめ
保育参観日は、親の期待も大きいですが、親が見たいのは普段通りの子ども達の姿だと思います。お父さんやお母さんが来ていると、子ども達もいつも通りとはいかないかもしれません。でも、そこをいつも通りの生活に見せられるかは先生の技量じゃないかと思います。
子どもがいて、保護者がいて、先生がいる。保育参観は親をメインとして考えなきゃいけませんが、やっぱり先生が主役であると思うんですよね。普段の頑張りを親に見せるチャンス。何をやるにも主役であった方が楽しめます。一番楽しいのは主役です。だから、先生にも失敗を恐れずに楽しんでもらいたいと思います。