幼稚園や保育園が、親にも不満を持ち帰らせないためにすべきこと。
2020.05.18
幼稚園や保育園の先生の朝の対応
幼稚園や保育園の先生の朝の対応を思い出してみてください。再現してみましょう。
「おはようございます」
「おはようございます」
「お預かりします」
「お願いします」
これで終わっている先生はいませんか?
まず言っておきたいのは、保護者に対して離れたところから軽い会釈で終わる先生は論外です。きちんと、保護者と対面して、顔を見て受け入れるのは当たり前です。
では、先ほどの4行の受け入れはどうでしょう。ちゃんと受け入れをしていることにはしていますよね。でも、これは悪い見本です。
子どもを送って行きたい親
幼稚園ではバスで送り迎えするところも多いと思います。でも、親としては本当は送って行きたいんです。ちなみに私も親の立場としては、子どもを送って行きたい派です。ダイエットが理由の一つでもあったりするのですが。
親なら子どもの幼稚園のことが気にならない親はいません。どんな顔をして幼稚園に入って行くのか気になります。元気にやっているのかとても気になるのです。だから、朝は忙しくても送って行く親がいるのです。そんな親に対して、さっきのようなたった4行で終わる受け入れで終わったりすることもあったのではないでしょうか。
たった4行で終わる会話。でも親は何も文句は言わないでしょう。幼稚園や保育園には毎日親と会話する義務などありません。でも、逆に「会話はしませんのでご了承ください」と言っているわけでもありません。園としてどういう風にするのが正しいのか決まっていない。だから、危険なんですね。
子どもに不満を持ち帰らせない
先生にとって、最も大事なことは子ども達の保育です。園で安全に過ごさせることが最も大事なこと。これは身体的な安全だけでなく精神的にも安全でなければいけませんよね。
園で過ごす時間の中で、子どもは他の子どもとケンカすることもあるでしょう。面白くないこともあって当然です。集団生活なんだからそれは仕方のないこと。ただ、その不満や面白くない気持ちを家に持ち帰らせてはいけないと思います。先生は不満を園にいる間に解消してあげる必要があります。
今日も楽しかったなって思いながら帰るのが自然であり、幼稚園や保育園の正しいあり方だと思います。
親の不満も持ち帰らせない
これは子どもだけではなく、親も同じではないでしょうか。挨拶だけで朝の見送りを終えて家路に着くお母さんは不満が残っています。育児中のお母さんって孤独なんですよ。社会との接点も少なくなって、本当はもっと会話をしたいと思っているんです。お母さんにとって一番楽しいのは子どもの話。だって毎日が子ども中心の生活なんですから。
子どもが幼稚園でどんなことをしているのか、聞きたくて送って行くんですね。それが挨拶だけで終わるんだから不満がたまって当然でしょう。
先生の言い分もあると思います。子どものことを毎日しっかりみているんだからそれで園の先生としては十分なはず。お母さんにも特に話すことなんてないし、こっちだって朝は忙しいって知ってるでしょ?といった感じでしょうか。正論ではありますね。どっちが正しいかと言えば先生の言い分の方が正しいと思います。
それでも、ぜひ変わって欲しいと願います。園児は一人の人間ですが、その子をイメージするときにはやっぱりお母さんもセットです。園児には家族がいることを意識しなければいけません。先生には家庭で子どもとお母さんが笑顔で幼稚園のことを話しているところまで、イメージして欲しいと思うんです。
もっと言うなら、子どもとお母さんの会話まで演出することもできるのが先生なんです。
お母さんの不満は危険信号
お母さんに不満を持たせたまま帰らせることは危険なことだと思った方が良いのです。なぜ危険なのか。それは最近の流れでもあります。以前は不満があっても家で悶々としているか、行動力のある人なら園にクレームを言うかです。これなら良かったのです。でも変わってきました。
ママ友にメールするだけでなく、不満をツイッターで簡単につぶやきます。それは誰もが見ることのできるものとして広まって行きます。確かに先生は何も悪いことをしていないんですが、疑いをかけられたり、あらぬことをつぶやかれて噂になったりしてしまうのです。こんな悲しいことはありませんね。
だったら、親とちょっとの会話をすればそれだけで良いのです。そっちの安全な方を選びましょう。
親との会話は実は簡単なこと
相手の方が年上であったり、どんな性格の人なのかも知らないわけです。会話すると言うと、難しいように聞こえてしまうのですが、実は簡単なことです。難しく考えることはありません。子どもの行動を事細かにメモしておいて伝えるとか、そんな難しいことは必要ありません。
もし、その子のことで印象に残っていることがあれば、その出来事を簡単に伝えれば良いのです。それだけでも親が感じ取る印象は全然違います。この先生はちゃんとうちの子を見てくれているんだなって思うんです。余計な妄想をしなくて済むんです。
印象に残ってることがなかったら、それに会話が苦手な先生だったら、話さなくても大丈夫です。逆にお母さんに聞いてみてください。兄弟げんかしませんか?でもいいし、どんな遊びしてますか?でもいいでしょうね。その問いかけにお母さんが答えているうちに、そう言えば幼稚園でもなんて、ネタが見つかったりします。
もっと簡単なのは、朝ごはんちゃんと食べてきましたか?でもいいわけです。とにかく、何か話すことで、先生は子どもに関心があるってはっきりと伝わるんですね。後は話を聞いてあげてください。お母さんは子どもの良いところ、かわいいところを伝えたくて仕方ないんですから。
たとえ、愚痴であっても聞いてあげてくださいね。そうすれば、幼稚園以外のことに対する不満を解消して帰ってもらえます。
まとめ
育児中の親は、少なからず不安があるものです。悪い方に考え出すと、どんどん膨らませていきます。これが先生にとっては怖い事です。でも、簡単です。朝、子どもを受け入れるときに一言で良いので会話するのです。そうすることで、子どもをちゃんと見てくれていると伝わります。
子どもをちゃんと見ていない先生なんて、本当はいないんですよね。見てくれているから、毎日子どもは楽しく幼稚園や保育園に行っているし、安全に帰って来れるのです。ただ、言葉に出すか出さないかが大きな違いになってしまいます。ちゃんと見ていることを何らかの形で伝えるべきです。その機会は毎朝あります。
朝の園児の受け入れで、挨拶だけで終わってはいけない。印象が残っていることがあれば伝えるとか、質問してみるとか、コミュニケーションを取り、先生が子どもに関心を寄せていることを伝えることが大事です。
幼稚園や保育園の先生で優秀な先生は実はみんなやっています。4行で終わる受け入れなんてやってません。しっかりと先生が家庭にまでイメージを膨らますことができているんだなと思います。