幼稚園や保育園の先生が知っておきたい幼児が絶対に好きな歌(童謡)
2020.05.18
幼稚園や保育園にとっての歌
幼稚園や保育園の前を通りかかると、園児たちの歌声が聞こえてくることがあります。
音程が合っているとはお世辞にも言えないけど、子ども達が思いっきり元気よく歌っているのを聞くと、笑顔になってしまうんですね。
子ども達は歌が大好き。だから、幼稚園や保育園には歌が付き物。先生のピアノに合わせて歌うことはほぼ毎日です。歌わない日はありません。私達が大人になっても昔習った童謡は、忘れないものです。そして、童謡を聞くと、懐かしい気持ちに浸るんですよね。
園で歌われる歌は?
ところで、幼稚園や保育園では、どんな歌が歌われているでしょうか。
おそらく、季節に関連のある歌が多いのではないかと思うんです。毎月の歌を決めて、何度も繰り返し歌って、子ども達は覚えていきます。私も幼稚園教諭として仕事をしていましたが、やっぱり季節に沿った歌を選んでいました。
でも、季節に合っていれば、どんな歌でも子ども達が楽しく歌うかと言うと、決してそうではないんですよね。子どもに人気のある歌と、人気がない歌がある。人気のない曲を先生が選曲してしまうと、うまく歌うことができず、楽しさを演出できなかったり、盛り上がりに欠けたり。
幼稚園や保育園は楽しい所じゃなきゃいけません。毎日歌う歌が楽しいものでなきゃ。そのためには選曲が大切です。先生はどんな曲を選ぶべきでしょうか?
このあたりは、経験がものを言うのではないかと思います。先生になりたての頃なんか全然わかんない。勘も働かない。他の先生に教えてもらえる機会も少ない。
そこで、私の経験上になりますが、園児たちに人気のあった曲を挙げたいと思います。とくに選曲が大事になるのは年少クラスなど、幼い子ども達じゃないかと思うので、小さい子でも歌いやすい歌が中心です。
子ども達に人気のあった歌
月ごとに人気のあった歌を挙げてみますね。参考になればと思います。
4月の人気のある歌
4月は、「ことりのうた」「チューリップ」「おはながわらった」の3曲がおすすめです。
「ことりのうた」は、子ども達も簡単に覚えられる歌。両手で羽の動きを表現したりしながら歌うと楽しく歌うことができます。「チューリップ」も覚えやすい歌ですよね。「おはながわらった」も同じフレーズの繰り返しですから簡単。とくに、入園したばかりの子だと、簡単であることは絶対条件。
この3曲はおすすめ。年長のクラスだと「めだかの学校」とかも行けると思いますが。
5月の人気のある歌
5月は、「てをたたきましょう」「こいのぼり」「おかあさん」「むすんでひらいて」がおすすめです。
「てをたたきましょう」は手足の動きがあって、子ども達も乗りやすい歌です。「こいのぼり」はまさに5月の定番ソングですね。園では必ず取り入れると思います。「おかあさん」は大人が聞いても素敵な歌だなって思いますよね。何と言ってもお母さんが大好きな年齢です。「むすんでひらいて」は行進曲のようなテンポの良いリズム、そして手の動きが入るので楽しめます。
6月の人気のある歌
6月は、「雨ふりくまの子」「山の音楽家」「とけいのうた」がおすすめです。
個人的には「雨ふりくまの子」はとくにおすすめです。メロディーラインが素敵な曲。そして物語のような歌なんですよね。「山の音楽家」は、楽器を使うと楽しくできます。楽器と言ってもカスタネットと鈴ぐらい?
「とけいのうた」は「カチコチカッチン」のフレーズが独特で歌詞の楽しい歌です。
7月の人気のある歌
7月は、「手のひらを太陽に」「たなばたさま」「山のワルツ」がおすすめです。
「手のひらを太陽に」の世界観はなかなか幼児には難しいですが、明るく楽しい歌です。「たなばたさま」は季節の歌として必須です。年少の園児たちもちゃんと歌えます。七夕の行事を園での活動に取り入れると思うので、歌もセットですね。「山のワルツ」は少し難しいので、音程が合わないと思いますが、ロンリムリム…のあたりが元気よく歌えるはずです。
※私は幼稚園教諭だったので、8月は夏休みでした…申し訳ありません。
9月の人気のある歌
9月は、「とんぼのめがね」「線路は続くよどこまでも」「きらきら星」がおすすめです。
「とんぼのめがね」は、昔から人気で誰でも知っている歌ですよね。子ども達がとんぼを見たことがあるかはわかりませんが、虫に関心を持つことにもつながりますしね。
「線路は続くよどこまでも」はリズム感のある楽しい歌で人気。子どもは電車が好きなので、間違いなく楽しくなる歌だと思います。「きらきら星」はメロディーがやさしく、幼児には歌いやすい曲です。
10月の人気のある歌
10月は、「おもちゃのチャチャチャ」「ありさんのおはなし」がおすすめです。
「おもちゃのチャチャチャ」は有名ですね。手拍子や楽器を使って歌います。楽器を使っても園児がタイミングを取りやすく、また言葉のおもしろさもある歌です。
「ありさんのおはなし」も手拍子を入れると楽しく歌えます。個人的にはこの歌は名曲だと思います。
11月の人気のある歌
11月は、「どんぐりころころ」「とんでったバナナ」「たきび」「そうだったらいいのにな」がおすすめです。
「どんぐりころころ」はストーリーになっている歌。子ども達も歌詞を意識して、イメージして歌えると良いと思います。「とんでったバナナ」は「バナナンバナナン」が印象的で、この歌もバナナが飛んでいくストーリーの歌。
「たきび」はパートを分けて、「あたろうか」「あたろうよ」と交互に言うと楽しめます。「そうだったらいいのにな」は発想が豊かになるような歌で、イメージが膨らんでいきます。
12月の人気のある歌
12月は、「あわてんぼうのサンタクロース」「シングルベル」「森のくまさん」「汽車ポッポ」がおすすめです。
12月はクリスマスですから、「あわてんぼうのサンタクロース」「シングルベル」は幼稚園や保育園での定番クリスマスソングです。サンタがやってくる様子を楽しく歌う歌ですね。
「森のくまさん」は楽しいストーリーのある歌で、パートを分けて歌うことで、合わせることの楽しさも増します。「汽車ポッポ」はとにかく元気に歌って欲しい歌です。とくに「走れ、走れ」のあたりがポイント。
1月の人気のある歌
1月は、「お正月」「お化けなんてないさ」「幸せなら手をたたこう」「コンコンクシャンのうた」「ともだち賛歌」がおすすめです。
1月は「お正月」は外せない。「幸せなら手をたたこう」は手拍子や足踏みを取り入れ、さらに先生のアレンジで替え歌にもできます。
「コンコンクシャンのうた」は動物達が風邪をひく歌で、この季節にはピッタリ。動物によってスピードや音量を変えて歌います。
「ともだち賛歌」は足踏みしたり、楽器を使ったりできますが、歌うのは子どもにはちょっと難しいかもしれません。意外と人気の高いのが「お化けなんてないさ」なんです。どうして人気なんでしょうね…。
2月の人気のある歌
2月は、「ぞうさん」「豆まき」「楽しいね」がおすすめです。
「ぞうさん」は、ゾウも好きだし、お母さんも好きな子どもにとっては、大好きな歌です。個人的には歌うにはちょっと難易度が高いかも。
逆に「豆まき」は、シンプルで歌いやすいと思います。節分の行事と合わせて歌いたい歌。「楽しいね」は楽しくて明るい歌です。手拍子を合わせると楽しく歌えるし、とても素敵な歌ですよ。
3月の人気のある歌
3月は、「思い出のアルバム」「うれしいひな祭り」「大きなくりの木の下で」がおすすめです。
「思い出のアルバム」はお別れの歌。園での生活を振り返る歌で卒園の定番ソングです。3月は「うれしいひな祭り」も欠かせませんよね。行事とともに歌うことが多いと思います。「大きなくりの木の下で」は体の動きを入れて楽しく歌うことができます。
まとめ
子ども達に人気のある曲を集めてみました。どれも名曲です。昔から知られている曲が多いと思います。童謡には大人になってから聞いても、きれいな歌だなって思う歌があるんですよね。そんな歌を子ども達にもたくさん知ってもらいたいです。
特徴としては、
- 手拍子や足踏みなど、振り付けを入れる、また楽器を入れたりすると楽しい。
- できるだけわかりやすい言葉で歌われている。
- 季節や行事に合った歌。
このへんが選曲で大事なのかなって思います。幼稚園、保育園の子ども達だから、簡単な歌を選びたくなるんですけど、簡単な歌でも意外に外してしまうことがあります。たとえば、「かたつむり」とか、あんまり良い印象はないんですよね。まあ、これは個人的な印象なので、一概にそうとは言い切れないわけですが。
個人的なところも含まれますが、上にあげた歌なら子ども達が楽しく歌えることは間違いなしです。選曲に迷ったら参考にしてみてくださいね!