子どもを預けたい幼稚園とは?親が幼稚園に望むこと。

  2020.05.18

幼稚園・保育園

親が子どもを預けたい幼稚園

親になって本当に実感します。子どもの成長は早いんですよね~。ついこの前生まれたばかりなのに、気が付けば幼稚園に入る年齢に。子どもの成長のスピードは親が望んでいるよりずっと早い気がします。

ところで、幼稚園に入園する子どもは3年保育ですと3歳ですよね。当たり前ですが、3歳の子どもが自分で幼稚園を選ぶことはできません。つまり、どの幼稚園に入園するかを決めるのは親です。

親は幼稚園に一体、何を求めているのでしょうか。

幼稚園にとっては重要なことではないかと思います。

幼稚園に求めるもの、人によって答えはいろいろでしょう。でも、実際に何を求めているかと聞かれたら、私の場合は幼稚園に対して多くを望んでいません。子どもがうまくやっていけるかが心配なだけです。もしうまくやっていけなかったとしても、幼稚園を批判するよりも先に、自分の子どもの能力を心配します。これが普通の親だと思うんです。それでも幼稚園に望むことを挙げるとすれば2つあります。

1つは先生に自分の子どもをしっかり見て欲しいということ。どこの親でも、大事な宝物である子どもをないがしろに扱って欲しくはありません。3歳の子はとてもかわいい盛りです。しっかり見て欲しいというのは親としては当然ですよね。

もう1つは先生とのコミュニケーションを取りたいということ。入園したての子どもの場合、帰りの時間まで心配しながら待つのが親です。帰って来た子どもに「今日はどんなことしたの?」って聞くんですね。でも、子どもの口から期待してるような答えが出てくることはありません。今日の幼稚園での状況を聞くことはできません。まるで何もして来なかったような反応を示すんです。今日あったことを伝えるというのは、3歳ぐらいの子どもにとっては難しいことなんですよね。だから、親は先生との会話があって、はじめて園での生活をイメージすることができるのです。園での子どもの様子を先生から聞くのが楽しみなんです。

つまり、私が親として幼稚園に望むことは、子どもをしっかり見てくれること、そして先生が親とコミュニケーションを取ってくれること、この2つじゃないかと思います。

忙しい幼稚園の先生

理想の幼稚園は子どもをしっかり見てくれて、親に状況を伝えてくれるような幼稚園だと思いますが、中にはとても忙しい幼稚園があります。親からすると、朝や帰りの送迎のときぐらいしか、先生の様子を見ることはできません。
そのとき先生は何をしているでしょうか。親とのコミュニケーションを取ってくれるでしょうか。忙しい幼稚園では、先生が朝から仕事をしています。そんな先生のまわりには子どもがいなかったりします。先生は行事やイベントの準備で忙しいのです。もちろん、親も気を使って、本当はいろいろ聞きたいのにもかかわらず、立ち話を遠慮します。話したいのに話せないことは、ストレスとなっていきます。いつか爆発するかもしれませんね。だって、子どもをしっかり見てくれていない、コミュニケーションも取れないわけですから。理想の幼稚園とは程遠いのです。

それから、朝から元気のない先生がいます。どう見ても、疲れている、寝不足の先生がいます。子どもは大人以上に敏感ですから、きっと子どもも気付いていると思います。そして、気付いた子どもはどうするでしょうか。先生に気を使うんです。小さいながらも先生に負担をかけないようにするのです。先生から距離を置こうとします。実際、大人が考えている以上に子どもはまわりに気を使うことができます。子どもに気を使わせるのは、かわいそうな気がしませんか?

私は幼稚園の先生が忙し過ぎるのは問題だと思っています。

子どもと接する時間だけでなく、幼稚園を運営するための業務がいろいろあるのは承知しています。それでも、やっぱり子どものいる時間帯に、できるだけ100%に近い力で接して欲しいというのが理想です。そんな先生の多い幼稚園が理想の幼稚園だと思います。これまでもこの先もずっと変わらず理想の幼稚園なのではないでしょうか。

先生がやめるのは寂しいこと

幼稚園の先生には若い先生も多く、結婚して退職されることもあると思いますが、それにしても先生の入れ替わりの激しい業界だと感じています。子どもにとって先生の存在はものすごく大きいものなんですね。私も親になって、よくわかりました。はじめて親から離れて、他の大人との関わりを知るのが幼稚園の先生だからだと思います。親の次の存在、もしかしたら親を超える存在なのかもしれません。とにかく、すごく愛されているんです。

ところが先生は意外とあっさり辞めてしまう。事情もあるでしょうから「あっさり」は失礼かもしれませんけど、そう見えてしまうんですね。子どもにとって、とても大きな存在である先生が辞めてしまのは、すごく寂しいものです。卒園後もいつ遊びに行っても、大好きな先生に会える幼稚園であって欲しいものです。辞めてしまう要因は様々でも、時間に余裕がないことを理由にやめてしまうことは減らすべきだと思っています。忙しい幼稚園では、なかなか先生も続かないですよね。忙しい幼稚園にはこんな問題もあるんです。先生が忙しいほど、親が望む理想の幼稚園像からかけ離れていってしまうんです。

幼稚園の先生は幼児教育のプロ

家庭でも同じですが、忙しいとつい子どもに冷たくしてしまいます。それは人間なら誰でもあって当然。とは言っても、罪のない子どもにとっては不幸なことですよね。それだけではありません。先生が子ども達に対して冷たくすることは、幼稚園にとっても不幸なことです。忙しい先生の行動は、親のストレスにつながり、幼稚園全体の評判を下げることにもつながりかねません。それから先生本人もそうです。若い先生には、特にプライベートの時間も大切にしていただき、イキイキとした先生であって欲しいと思っています。

そう考えると、先生が忙し過ぎることで、実は誰も得していないことになります。

どうしたら忙しい幼稚園が、親にとって子どもを預けたくなるような良い幼稚園に変わるのでしょうか。それには幼稚園の仕事について、選択と集中が必要ではないかと思います。幼稚園の先生は専門職であり、幼児教育のスペシャリストです。幼児教育の専門的な知識を学んできた先生が、他の人でもできるような仕事に多くの時間を取られ、本来の専門的な仕事に力を注げていないような気がしています。

壁面装飾の価値とは何か

幼稚園の壁を彩る壁面装飾。保育室の壁面は子どもの目に触れる機会も多く、壁面装飾自体は有益なものだと思います。ただ、実はそこには、幼稚園または担任の先生のオリジナル性はあまり感じられません。教育関係の企業が配布するポスターを貼っていることもありますし、多くの幼稚園ではピコロ等の保育雑誌を参考にして、見たままに先生が時間をかけて作っています。子どもの心理や視線を真剣に考えて先生方がプロの視点で作るほどの時間的な余裕などないのだと思います。そして、壁面装飾は子どものいない時間に作られています。それなら誰が作っても同じなのでは…。朝、子どもが登園したときに仕上がっていれば良いのですから。壁面装飾は、どちらかと言えば、教育のプロである先生が作るよりも、工作の得意な人が作った方が良いのではないかと思うのです。

話は戻りますが、親が幼稚園に求めているものはそれほど多くありません。幼稚園の壁面装飾の出来の善し悪しに期待している親はほとんどいないはずです。それでも素っ気ない壁面よりは、子ども達が楽しく、保育室の雰囲気も明るくする壁面装飾は欠かせないものです。そこで私たちは忙しい幼稚園の先生方の壁面装飾の制作をお手伝いできないかと考えました。私達は先生方の労力を軽減するために、壁面装飾の作業をお手伝いしたいと思っています。選択と集中で、壁面装飾の作業、特に色画用紙を切って、糊で貼ってといった細かくて、しかも時間を要する作業は、先生から取り上げるべきではないかと思います。その時間があるなら、先生は子どもをより意識した壁面全体の構成をプロの視点で考えることに時間を費やすべきです。

kobitoは、子どもにとってより楽しく、親にとってもストレスのない、理想の幼稚園が増えていくことを願っています。