一人ぼっちも心配ない!幼稚園で一人で遊ぶ子への先生の対応。
2020.05.18
幼稚園に入園すると世界が変わる
幼稚園が初めての集団生活となるお子さんも多いと思います。
家族の中で子どもは常に中心的な存在。好きなおもちゃで遊べるし、好きな本を読んでもらえる。子どもにとって家は、甘えることのできる居心地の良い場所です。
それが、急に幼稚園での時間を過ごすことになります。自分が望んでいるわけでもなく、親の意向で始まる集団生活。そこで、はじめて自分以外の同世代の人との生活を経験するんですよね。
自分だけがおもちゃを独占できる世界は幼稚園にはない。
いつだってわがままを言えるお母さんもそこにはいない。
先生はいつも自分を見てくれているわけでもありません。これは幼い子にとってものすごい変化ですよね。そして心細い環境です。
お友達と遊べるかなぁ
それでも幼いわが子は毎日幼稚園に行きます。なかなか集団生活になじめない子もいます。親にとって心配なことはいろいろある。気になることの1つが、うちの子は集団に溶け込めるのかということ。
幼稚園に入るまで、そんなに積極的に同年齢の子ども達と遊ばせて来なかったならとくに心配。公園などに積極的に行っていた子でも、顔ぶれが変わりますからね。結局、どちらにしても親が不安を感じるのが園での友達関係です。
その心配を知ってか知らずか、子どもは家に帰ると、「今日は1人で遊んだ」などと言ったります。「みんなが遊んでるのをひとりで見てた」とかも言ったり。
そんなこと言われたら、不安になってしまいますよね。幼稚園で友達と上手に遊べなかったなんて。さみしかっただろうな。楽しくなかっただろうな。
かわいそうと言うよりは、この子大丈夫かなって心配するかも。もしかして、仲間外れにされているのかな。親なら心配するのが当然だと思います。
心配いらない
私は以前、幼稚園で働いていました。その経験から言いますと、まったく心配することはないです。
3歳児の年少のクラスだと、1人で遊んでいる子が普通な気がします。友だちと「ごっこ遊び」をするには、まだ早いと言えます。
次第に周りの子と遊ぶようになっていくんですね。
4歳児クラスから新しく入った子も同じです。心配は要りません。
先生にまかせるのが一番
では、親として子どもに何かアドバイスできることはあるでしょうか。
友だちができるようにしてあげたい。子どもの困っている姿を見るのはつらいもの。
かわいい子どものために、お父さんやお母さんは、できることはないかと考えます。でも、何もしなくて良いと思います。先生に任せるのが一番。
子どもは一人一人違います。その一人一人を先生は見ています。集団生活にどう溶け込んでいけるか、そんなことは幼稚園の先生からすると、気にしないなんてあり得ないわけです。
うまく友達と遊べるようになるかは、大きな関心事に決まっているんです。
だから、悪いようにはしません。これまでも何度も同じ立場の子ども達を受け入れているので、どうしたらいいのかも知っています。少なくともお父さんやお母さんよりも、ずっと知っていることは確かですよね。
でも、実際に子どもは一人で遊んでいる。来る日も来る日も一人で遊んだと言う。先生は助けてくれていないみたい。そう感じることもあるかもしれませんね。
でも、一人で遊んでいることを先生が知らないなんてことはあり得ません。全部知っています。その上で、一人で遊ばせている。
なぜ、友達に加わるように言葉をかけたりしてくれないのでしょうか。子どもだって一人じゃさみしいのに。
親の立場だとそう思うものなんですが、先生はそんなことしません。プロだからです。
先生が動いてくれないなら、助けてくれるように言おうかしら。それも必要ありません。何度も言いますが、先生に任せるのが一番なんです。
子どもにとって最適な方法で
先生はなぜ見ているだけなのか。それは、様子を見ているから。
幼稚園に入って日が浅い子はとくに、自分の時間を欲しいと思う傾向があります。急に世界が変わったんです。その中でも、落ち着けること、一人で集中できるかってことが大事なんですね。
一人で遊んでいても、その遊びに集中できているなら、先生が手を差し伸べる必要なんて全くありません。
逆に、そんな子に対して、無理に他の友達の輪に加わるように仕向けることの方が危険だと思います。その子に大きなストレスを感じさせてしまう可能性があるからです。
一人でいる子には、友達の中に入り込めない子と、あえて入り込まない子がいます。入りたいと思っているのに入り込めない子なら、先生が援助します。先生も遊びの中に入って行きます。入りたくて入れない子を助けるのも先生にとっては簡単なことです。先生はプロですからね。
あえて入りたくない子の場合は、一人で遊ばせておくことが正解。もちろん放っておくわけではありませんよ。先生が言葉をかけるわけですが、友達と遊ぶことを勧めたりは絶対にしません。
子どもの様子を見て、その子に一番正しい方法で接する。これはどこの幼稚園の先生でも当たり前の事。だから、お父さんやお母さんは何も心配せずに、先生に任せてください。
きっと、そのうち、友達と仲良く遊んだお話を子どもから聞ける日が来ると思います。
かなりの時間が必要となるケースもたまにあります。幼稚園のお友達と遊ぶことができるまでに1年以上かかることもあります。それでも心配することはないと思います。先生はちゃんと見てくれています。翌年、先生が変わってもちゃんと引き継がれていきます。
先生は一人一人をちゃんと見ています。どの子にどんな援助が必要かをいつも考えて子どもと接しています。
お父さんやお母さんは、子どもが一人でいることに過敏に反応してしまいがちなのですが、実は何かに集中できることってものすごく大事なことで、それを大切にすることも必要だと思います。
人間関係を学ぶ幼稚園
幼稚園では、いろいろなことを教えます。言葉を習得すること、表現を楽しむこと、身近なことへの関心など、将来のための基礎を作る大事なものを培う場所です。実は言葉の習得は家でもできますし、表現することだって、家でもできます。
家では難しいのが人間関係なんですね。親子や兄弟、家族との人間関係と、幼稚園の同年齢のお友達との人間関係はまったく違います。だから、人間関係は幼稚園で得られる最も大事な経験ではないかと思います。そして、そのことは幼稚園の先生なら、どの先生も強く意識しています。
まとめ
幼稚園に行き始めた子どもが友達と遊んでいないようでも心配ない。子どもにはその子に合ったタイミングがあるので、先生に任せるのが一番です。
幼稚園に入園すると、最初は心配が多いものですが、お子さんの力を信じて待ってあげることも大切だと思います。