何も良いことがないのに、まだ存在する幼稚園の連絡網…。

  2020.05.15

幼稚園・保育園

何も良いことがないのに、まだ存在する幼稚園の連絡網…。

連絡網がまだある幼稚園

連絡網って知ってますか?幼稚園に子どもが入園すると、配布される一枚の紙。それは連絡網です。連絡網とは、クラス全員の名前と電話番号が何列かに並んでいて、緊急時に電話をまわすためのものです。私達が小学校の頃は当たり前にあったわけですが、最近は事情が変わって来ています。昔とは環境が変わりましたよね。それでも連絡網が存在している幼稚園もあるんですね。

現在の環境に合った、最適な方法があるにもかかわらず連絡網は存在し続けています。

幼稚園はなかなか新しいものを取り入れることに積極的ではありません。でも、時代に沿って、変わるべきところは積極的に変えていかなければいけないのではないかと思うのです。

連絡網の問題点

連絡網には問題があります。はっきり言って、何も良い事なんてないような気がします。ここでは問題点を3つ取り上げてみますね。どれも昔は良かったものですが、時代が変化したので問題になっているものもあります。昔はそれしかなかったし、その方法が最も便利な方法だったんですね。でも、今となっては物足りないし、問題がある方法です。

個人情報の問題

1つは、個人情報の問題です。クラス全員の名前ならまだしも、親の携帯電話の番号まで載っている紙、それが連絡網です。世の中では個人情報の取り扱いにどれだけ気を使っているのか、生活の中で気付くことが多いと思います。携帯電話の番号なんて、知らない人に見られると思うと、ちょっと嫌ですよね。同じクラスだというだけで、電話番号が簡単に共有されてしまっています。幼稚園って異質な感じするでしょ!?

緊急時の時間の問題

2つ目は、緊急性の問題です。連絡網は、何人かに情報を電話でつないでいきますよね。伝言ゲームのような形で伝えられていきます。連絡網を実際に使うときは、どんなときでしょう。明日、子どもに持たせてほしいものをわざわざ連絡網では回しません。先生が前の日に子どもに伝えればいいし、もっと大事なことなら、紙に書いて子どもに持ち帰らせれば良いのです。

連絡網を使うのは緊急時です。明日なんて言ってられないときに使われるものなんですよね。ところが、電話で一軒一軒情報を回していきます。最初の人と最後の人では、情報の届く時間にかなりの差が出てきます。メールなら一度でたくさんの人に情報を届けることができるんですけどね。

それから、本当の緊急時は一刻も争うことになります。例えば、地震などの災害が発生したときを想像してみてください。家にいる親は、幼稚園の子どもをまず最初に心配します。すぐにでも様子を見に行きたいわけです。ところが、連絡網に記載してあるのが家の電話なら、家にいなければいけません。それでも大地震があったときは、電話なんかつながらないかもしれませんね。携帯電話だって、東日本大震災では役に立ちませんでした。緊急時に連絡網は、役に立つのでしょうか?

つながらない問題

3つ目はつながりについての問題です。連絡網を作るために、幼稚園に電話番号を届け出るわけですが、特に指定はありません。家の電話でも良いし、携帯の番号でも良いわけです。家の電話番号だと、家にいないとつながりませんよね。携帯の場合は、外出中でもつながりますが、電波の届かない所にいるときはダメです。留守電に入れて、次の人にも電話する?そこまでする必要があるんでしょうか。次もつながらなかったら、あきらめても良いものでしょうか?あきらめたら、そこで止まってしまいますよね。なんか知らないけど、面倒にもほどがあります。

時代は変わり、SNSがある

実際に家の電話など使わない人も多い時代になりました。携帯電話でさえ、LINEなど、SNSの普及で使わない人も増えてきました。ところが、幼稚園では連絡網が存在しています。時代とともに変わって行かなければいけないと思うんですよね。幼稚園は幼児教育が本業ですから、時代を先取りして、冒険的なことをする必要はありませんが、今の時代に最も便利な方法が連絡網ではないことに気付かなければいけません。

中にはメールアドレスを収集して一斉配信を取り入れている幼稚園もあると思います。それから民間の企業が運営するようなメール配信システムを使っていることもあると思います。電話よりは良いと思いますが、メール配信システムなどは費用がかかるでしょう。どうせならSNSを使うべきではないでしょうか。

幼稚園でSNSを取り入れれば

SNSは、情報漏えいなどのセキュリティ面を不安に思う方もいると思いますが、どんな方法でもリスクはあります。連絡網の紙だって、誰かが漏えいするリスクはありますよね。どんなシステムだって、もし標的にされれば情報を守りきることは難しい時代です。SNSにはグループやサークルなどの機能があって、それ以外の人からはアクセスできないようにすることが可能です。プッシュ機能があって、待受画面に内容が表示されるので見逃すこともありません。メッセージを相手が読んだかどうか、送り手がわかるものもあります。

しかも無料で利用できるんですよね。

これが最も手軽な方法ではないかと思います。ただ、スマホが必要になるとか、スマホを持っていない人はどうするのかと言う人がいるはずです。パソコンでも見ることができますが、スマホを持っていないなら買えば良いんですよね。電話として使わないなら、月千円ぐらいで持つことができますよね。それでも否定的なら幼稚園がレンタルすれば済む話です。

事実は事実として、ネガティブに捉えるのではなく、もっと大きな視点で考えれば、そんなに大きな問題だとは思えなくなります。もし、SNSを活用したら、クラス内でのコミュニケーションの手段が増えます。親と先生とのコミュニケーションの手段も増えます。アンケートで意見を集めることもできます。先生から発信するだけでなく、親から情報を発信することもできます。SNSは連絡手段ではないんですね。インフラに近いものなのです。そこまでのメリットを考えれば、連絡網やメール配信システムを導入するよりも良いことは想像できるのではないでしょうか。

安全で便利なものを探す姿勢が大事

今の時代にITを活用していないことは実は大きな損をしていることなんです。幼稚園は女性の多い職場です。ITに詳しい人などいないと思います。だから、SNSが幼稚園で使えるのかわからないのが普通なんじゃないかと思います。でも、よくわからない、他でも使われていないなどの理由で使われないのは、もったいない気がします。

先生には若い女性も多いと思うんですね。スマホも使っているし、SNSも使っているはずなんですよね。取り入れることは、そんなに難しいとは思いません。SNSを使うことで、少なくとも連絡網の持つ問題点、つまり、個人情報の問題、緊急性の問題、つながりの問題を解決することができます。

一方、SNSを使うことで、もしかしたら新たな別の問題が発生するかもしれません。そのときは、その問題を解決する方法を考えれば良いわけです。幼稚園は変化に消極的な場面が多く見られます。また閉鎖的な面も見られます。時には、外の世界を見て、今どんな方法が最も安全であり、便利であるのかを把握しておくことが必要ではないでしょうか。時代とともに積極的に変えていく姿勢が必要なのではないかと思われます。

その方が幼稚園に対するまわりの評価も良いものになっていくと思うのですが、いかがでしょうか。

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