知らないのは先生だけ、幼稚園の先生のくせを観察する子ども。

  2015.07.31

幼稚園・保育園

知らないのは先生だけ、幼稚園の先生のいつものくせを観察する子ども。

子どもは家で何を話すのか

私は幼稚園の先生をしていたんですが、それから主婦となり、やがて幼稚園に自分の子どもを通わせるという立場になりました。親の立場になってみると、先生だった時には全然気にしていなかったことにはじめて気づくことが多いんです。

その1つが家庭で子どもがどんなことを話すのかです。

先生から見ていると、何となくイメージはできるかもしれません。私も先生の時はそれなりにわかっているつもりでした。ところが、実際はそのイメージを超えていたんだと思います。今さらながらわかりました。

よく、子どもの保護者から「家で先生のマネをしているんですよ」なんて聞くことがあったんですね。そうなんだ、先生ごっこして遊んでるんだって思いますよね。ところが、そんなレベルではなかった。「先生ごっこ」なんて言ってられません。それは明らかに「先生のモノマネ」です。

先生のモノマネ

家に帰って来た子は、一人で先生のモノマネをして遊ぶんです。

それが、けっこう細かいところまで、忠実に再現するんです。親として私も担任の先生には毎日会いますけど、幼稚園での普段の生活は見ることができないし、親の前では対親用の顔をしているだろうし、対親用の会話をするんですよね。

だから、「あの先生はこんなこと言うんだ」と子どものモノマネで知ることができます。たぶん、先生自身は何も意識していないところまで、忠実に捉えていますよ。

普通のお母さんなら「そんなこと言うんだ」で終わりだと思うんですが、私の場合、それよりも先に、「えー、こんなに親に言っちゃうもんなの!?」って思ってしまいます。

過去の自分が幼稚園の先生であった頃のことを思い出して。子ども達は家でどんな風に私のモノマネを演じてたんだろうって思ってしまいます。

とにかく、恥ずかしい。それならもっと普段からちゃんとしてればよかったなって反省です。

子どもが話す先生情報

モノマネだけじゃなくて、情報量もすごいんですよ。今日の先生のお弁当はどうだったとか。子どもを注意する時の言い方はいつもこうだとか。口癖はこれとか、手を洗った時にハンカチで拭く時のくせはこうだとか。

ああ、はずかしい。

私が先生のとき、自分のお弁当なんて手を抜いたときもあっただろうに。毎日一生懸命作っているお母さん達に伝わっていたとは。子どもの話を聞きながら、昔の光景がよみがえって、もうやめてくれって思う時もあります。

逆に親のことも幼稚園に行って先生に話しているんだろうな、この子は。これも恥ずかしい。明日、幼稚園で何をやるのかとか、大事なことは教えてくれないのに、そんなことばかり覚えてくるんですよね。

そう考えると、先生としては、どう思います?

日々の保育は手が抜けません。全部、親に見られていると思って、園児と接しなければ、そう思ってしまうのではないでしょうか。たしかに、度が過ぎるようなことはあってはいけませんよね。親の前ではできないようなことは親がいないときでもやってはいけない。

でも、子どもが先生をよく見ていて、親に教えるのって、先生のことが好きな証拠ですよね。

先生のありのままが好き

なんか、子どもが親に先生のことをたくさん伝えていると思うと、先生としてちゃんとしておかなきゃとか、まじめな一面を見せておかなきゃと思ったりするかもしれません。

でも、それは方向が違うのかなと思います。本来の自分でなく、もう一人の自分を演じることになるわけですよね。もし、先生が「作った自分」で子どもに接したら、きっと子どもは家に帰って先生のことを話さないんじゃないかなと思うんです。

先生のありのままの姿を子どもは好きなんだと思いますし、そうでないと、家に帰って話したくなるようなおもしろさがなくなるんじゃないでしょうか。

普段からあまりに親の存在まで意識してしまうと動きも固くなるかもしれませんし、子どもとの接し方に気を使うあまりに遠慮したり、臆病になるかもしれませんよね。

子どもの目を利用する

私は過去を思い出して恥ずかしくなったりはしましたが、それも愛嬌だろうと割り切ればいい。私の場合、子どもがこれほどまでに先生を見ているとは思っていなかったんですが、それがわかっていたら、逆にそのことを利用することもできたんじゃないかと思うんです。

例えば、クラスには緊張しやすい子もいると思います。その子は他の子よりも、よく先生のことを見てる。そんな子には先生のまじめな姿よりもちょっとお茶目な姿を見せた方が、緊張がほぐれるかもしれません。

ですから、先生自らよけいにおどけて見せたり、軽い失敗を入れてみたりすることも効果的な方法だったんじゃないかと思います。これはどちらかと言うと、普段はまじめな先生がやった方が効果的ですね。

緊張している子にも笑顔が見られるかもしれない。そして、家に帰って親に話す。大きな失敗でなければ、親はそんなことがあったんだ~って聞いて終わりです。子どもはまた幼稚園に行く楽しみができると思います。たぶん毎日を楽しく感じることができると思います。

私が幼稚園にいた時は、残念ながらその事実を知りませんでした。子どもがものすごく先生を見ているという事実。そして、そのことを家に帰って親に話しているという事実。もし、知ってたらもっとよいやり方があったのではないかと思う場面がいくつかあります。

先生の行動や発言が、親に届いているからといって、常に対親用の行動や発言を意識するのではなく、それをどうにか活用できないかと考えると、メリットがいたるところで見えてくるのではないでしょうか。

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