幼稚園の先生が、つまらない毎日に達成感を感じる方法。

  2020.05.11

幼稚園・保育園

幼稚園の先生が、つまらない毎日に達成感を感じる方法。

幼稚園の先生の充実感、達成感

幼稚園の先生のほとんどが子ども好きだと思います。毎日好きな子ども達と生活をともにするお仕事ですから、他の職業の人から見れば、うらやましい限りです。本当は幸せなこと、でも、そうとばかりは言ってられないという先生もいるのではないでしょうか。新人の先生は別として、幼稚園の先生になって何年かすると、毎日の刺激がなくなるものです。来る日も来る日も同じことの繰り返し。達成感のない毎日が続くと人として苦しくなって来ますよね。

幼稚園の先生でありがちなのは忙しいことです。一日が終わってたまに最近のことを振り返ると仕事のことしかないなんてこともあります。プライベートが充実していない先生が多いのではないかと思います。でも、自分で選んだ幼稚園の先生という道ですからね。仕方ないと言えば、仕方ない。そうあきらめて、また同じ忙しい日を繰り返してはいないでしょうか。充実した、達成感のある毎日にしたいと思いませんか?

それは可能だと思います。幼稚園の先生なら誰でも仕事の中で充実感や達成感を味わえると思うんです。

企画を一生懸命考えて実践

そのためには、今日という日が当たり前の毎日の中の一日とならないようにする必要がありますよね。どういうことでしょうか。一日をつまらないまま、毎日の中にうもれさせないことなんですね。楽しかったと思える日にして、それを積み重ねるしかありません。毎日が平坦で変化がないから、つまらない毎日になってしまいます。日々に変化をつけるのです。それは一日の中に波を作ることでもあると思います。

幼稚園での一日の中で、子どもと接する時間がメインである先生。その時間にぜひやって欲しいことがあります。それは、一生懸命考えた企画を実践することです。一生懸命が大事です。担任の先生なら主活動を企画することは当たり前です。その企画を実践するのも当たり前。つまり、これだけでは当たり前の毎日にまた一日が増えるだけです。それでは何も変わりませんよね。だから、一生懸命企画を考えることで、一日は充実したものとなります。

主活動を企画することは、簡単にやろうとすればいくらでも簡単にできます。逆に本気で取り組もうと思うと終点がないほどに難しいものでもあります。日々の主活動をどのように企画しているでしょうか。

子ども達を見る

まずは子ども達を見ることが必要です。子ども達が、今、どんなことに興味を持っているでしょうか。どんな活動だったら子ども達は楽しめるでしょうか。これを見つけるのも実は大変な作業です。保育雑誌を開いて、「今の季節に合うのはこれ」なんて選び方をしても幼稚園では成り立ってしまいます。園児達も楽しめると思います。でも、それは本当に子ども達のことを考えて企画したものではありませんよね。子ども達の心の欲求を先生が感じ取り、主活動を企画することが大切だと思います。

間違っても、子どもに「最近どんなことが好きなの」なんて聞いてはいけませんよ。子どもの普段の動きの中から企画のヒントを見出してください。子どもの欲求を感じるためには、それなりに時間がかかります。でも、今日の子ども達から感じた欲求で、さっそく企画を考えてみた方が良いと思います。それで、うまくいかなかったとしても、うまくいかなかったことが次の企画のヒントになります。

子どもがやりたくなるように仕向ける

子ども達が興味のあること、楽しめそうなことが見つかったら、次は活動を企画します。難しく考えずに子ども達が楽しめそうな題材であれば何でも良いと思います。次はどうしますか?子ども達の前で、「今日はこれをやります」と伝えますか?それだと、子どもの反応が良くないことがあります。では、どうするか。ここが、幼稚園の先生の最も楽しいところです。

どうやったら子どもに自分からやりたいと思わせられるか。これを考えます。子どもがやりたくないと思う理由は取り除いて行きます。そして、企画を実践するより前々から仕掛けるんです。子どもにやりたいように思わせるように仕向けて行きます。こうしてうまく仕向けて行くことが「誘導」です。誘導がうまく効けば、子どもは、自然とその企画を「やりたい」と思います。ですが、子ども自身は誘導されてやりたいと思ったとは認識していません。自分では自分自身がやりたいと思ったと信じています。実際は先生の誘導によるものです。企画するときは、この誘導も含めて企画するようにします。

流れを含めて企画を考える

さらに、企画の中では活動の流れも企画します。想定ではなく企画です。もしかしたら子ども達はこんなことをするかもしれないと考えるのは想定です。そうではなく、「ここで子ども達がこんなことをする」と企画します。そして、実践する中でも先生が企画通りに導いて行きます。子ども達にとってはちょっとしたアクシデントに感じることも全てが先生の企画通りです。

子どもは様々な発想を持っています。大人にはできない発想がありますよね。遊びも自然と応用して発展させて行きます。そこまでも先生が事前に考えられていると企画は楽しいものになります。誰が楽しいかと言うと、先生にとって楽しい企画です。子ども達が自分の期待したように動いて行くんです。

一生懸命に考えた企画を実践すると、実際にどう動くのか、見ていてとても楽しいんですね。これは何か子ども達の自由を奪っているように思えるかもしれませんが、決してそうではありません。子ども達の欲求に沿った企画なのです。そして、企画通りに動かすことは幼稚園の先生の基本です。子どもはその方が安全です。

うまくいくとは限らない

最初のうちは子ども達が思った通りに動いてくれないこともあると思います。子ども達と過ごす時間、興味や好きなことを探す時間が増えて来ると、企画の通りに行くことがあります。ただ、毎日、必ず思った通りにはなりません。だから、保育はおもしろいし、幼稚園の先生の仕事はおもしろいんです。

なかなか思い通りに動いてくれない園児が、先生の企画通りにハマった。そのときの達成感はものすごいものがあります。こんな楽しい仕事はないと思えます。うまくいかなかったときは、それは、企画前の子どもの観察が足りなかったか、誘導に失敗しているかのどちらかです。

私は幼稚園の先生の仕事の醍醐味はこの誘導だと思っています。こうして、一生懸命企画して、誘導する保育は、本当にやりがいもあるし、楽しいし、達成感があります。これを習慣化して行くと、今とは違った毎日になって行くと思います。

まとめ

幼稚園の先生が達成感や充実感を感じられないときは、一生懸命企画してみる。テーマだけでなく、実践したときの流れまで企画する。そして誘導をする。子ども達が思っていた通りに動くようになると、達成感が生まれる。

幼稚園の先生がつまらなくなってきたら、ぜひやってみて欲しいと思います。

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