幼稚園の作品展は開催時期で意味が変わる!芸術の秋、それとも年度末?

  2020.05.15

幼稚園・保育園

開催時期で意味が変わる幼稚園の作品展、芸術の秋?それとも年度末?

作品展という幼稚園の行事

幼稚園の行事で作品展という行事がありますよね。

作品展は園児達が描いた絵などの制作物を保育室に並べて保護者に見せる場です。親は普段、自分の子どもが幼稚園で作った作品を見る機会が少ない。必ず行きたいと思うでしょうね。

私も我が子の作品を見るの大好きです。子どもと一緒に見に行くと、得意げな子どもの顔も見られます。これも作品展の醍醐味かなと思ったりします。

その作品展の時期って幼稚園によって違うんですよ。

作品展の時期は2パターン

どのように違うかと言うと、秋の11月頃に作品展を開く場合と年度末の2月頃に開く場合があるんです。

私の感覚では、作品展は「芸術の秋」の行事として行うものだから、11月頃に行うものだと思っていました。でも、そうとは限らないんですね。

年度末に行う幼稚園もあるんです。どちらが良いということでもないのですが、11月か2月かで作品展の意味は大きく変わると思います。

11月の作品展の意味

11月に作品展を行う場合は、幼稚園としてかなり力を入れる行事。「作品展のための作品」というのがある。先生と園児の共同作業で大作を作るんですね。共同とは言っても、ほとんどは先生が主体で作るんですが…。

私が働いていた幼稚園ではこの11月のパターンでした。ですから、もう作品展の近くになると、疲れがピークに達していたのを覚えています。

保育室の中に一際目立つ大きな作品を置かなければいけませんでした。基本的には保育の時間は保育が中心。昼間の時間だけで片付くような作業ではないのです。

なので、作品展の準備は子ども達が園にいないとき、つまり朝の早い時間とか、夜の時間の残業でカバーするしかない。

作業だけでなく、イメージ作りから入るので、そのためのネタも自分で準備します。大体は子ども達と一緒によく読んでいる絵本などを題材にして作ったりしていました。

材料集めの苦労

私の思い出話になりますが、材料を集めるのにもかなり苦労しました。幼稚園と提携しているのか知りませんが、段ボールなどを持ってきてくれる業者さんがいました。

でも、その段ボールを欲しいのは、私だけでなく、すべてのクラスの先生がみんな欲しい。取り合いになります。で、結局段ボールを取れないことの方が多い…。

そのときにどうするか。一人暮らしの先生も多いと思うんですが、段ボールをどう集めるかはすごく大変でした。

例えば、近所のお店とかでもらってもいいんですけど、じゃあ、それをどうやって幼稚園まで運ぶ?車なんか持ってないし。アパートで一人暮らしの幼稚園教諭ではどうにもなりません。だから、実家に頼んで、朝、それも早朝に段ボールを車で持ってきてもらったり。

もう、幼稚園の先生だった頃、本当に家族みんなが参戦するようなことがいろいろとありました。

ということで、11月に作品展をやる幼稚園は相当な気合いを入れて取り組むんです。運動会とか、生活発表会にも負けないぐらいの大きな行事としてとらえられる作品展。

それが普通だった私にとっては2月頃にやるってちょっとたるんでるんじゃない?って思いたくもなります。

2月の作品展の意味

2月に作品展をやる場合には、意味が違います。11月と同じことは、子ども達の作品が飾られて親が見に来るということ。

それは同じなんですが、そこまで力を入れないくてもいいんですね。2月はもう年度末の時期。だから、子ども達が1年間いろんなものを作っている。それをすべて飾れば、保育室はいっぱいになります。

全部貼ることなんて実際できません。それぐらいたくさんの子どもの作品があるんです。保護者からすると、それなりに見応えはあると思います。

ただ、翌月の3月に終業式。そして作品はすべて持ち帰る。

一年間の作品をそれぞれの子どもごとに分けて、家庭に持ち帰ってもらいます。2月の作品展で見た作品は、その後すぐに持ち帰るんですよ。それなら、2月に見せなくてもいいかなと思いません?

そして、11月との一番大きな違いは、子ども達に思い出として残りにくいこと。運動会や生活発表会も同じですが、当日までの練習期間も含めて、園児達の大きな思い出となります。

ただ、過去の作品を並べるだけなら、作品展の思い出は作れません。

比べる機会が大事

だから、私は2月に作品展というのは、ちょっとどうかなと思っていました。(これには自分が苦労したことによる皮肉が入っています。)

でも、よく考えると、むしろ、2月の方が良いような気もしてきたんですね。

なぜかと言うと、結局は3月に持ち帰る作品であったとしても、他の園児と比べながら見ることはできませんよね。やっぱり、他の子と比べるってことも親にとっては大きな意味があると思います。

自分の子は一体何が得意なのかを知ることって大事。幼少期に早くも得意分野が見えてくることもありますから。

家に持ち帰った自分の子どもの作品だけでは、お父さんやお母さんはそれが、その年齢から見て優れているのか、劣っているのかがわかりません。その意味では他の子の作品と比べる機会を作ることが重要かも。それもいろんな作品があった方が良いのでしょう。比べる素材をたくさん並べるには、2月に行った方が良いんですね。

2月なら準備も楽かも

それに2月に作品展をやるなら、そのための準備はそれほど大変じゃないと思います。秋は運動会や生活発表会、遠足などもあって、けっこう大変です。

3学期になれば、大きなイベントも少ないし、親にとっても、3学期に園に行く機会があっても良いかもしれませんよね。

私が経験した苦労も考えると、2月の方が良いのではないでしょうか。そんなに先生が忙しい思いをする必要もないんですよ。今のままでも十分忙しいんですから。

秋に作品展を開催して、他の行事と重なりながら力が分散するのも問題かなぁと思ったりもします。それなら、メリットが多いのは2月の作品展です。

まとめ

2月の作品展を非難しようかと思って書き始めましたが、そんなことはなくて、年度末に近い方が子ども達の作品をたくさん飾ることができ、親が他の園児と比べる機会を作ることができるので望ましいと思います。

秋に作品展を開催している幼稚園では、もし先生の負担が大きいようなら、年度末の開催に変えてみると良いかもしれません。

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