幼稚園で周りから責められている子どもの救済方法。

  2015.08.06

幼稚園・保育園

幼稚園で周りから責められている子どもの救済方法。

周りから責められる子ども

一人が何か失敗して、周りの複数の人から責められることは大人の世界でもあることですが、子どもの世界だとちょっと違うんです。幼稚園の先生ならそんな光景を目にすることも少なからずあると思います。

一人の子どもが例えば床に水をこぼしてしまったとします。周りの子はすかさず責めたてます。その子は、急なことでびっくりして、さらに、何人もの子からとがめられて、ついには泣いてしまいます。

そんなとき、先生は、その子の近くに行ってなんと声をかけるべきでしょうか。たぶん、優しい言葉を選びます。「大丈夫だよ」が適当でしょうか。その言葉を聞いて、子どもはどうなるでしょう。

泣きやまないと思うんです。それはなぜでしょう。

責められるまでの経緯

子どもの世界では、一人の子が責められることなんて日常茶飯事。とくにめずらしいこともないと思います。でも、その責められるに至った一部始終を見ていたことってありますか。大人から見ると実に奇妙なんですね。幼稚園児ぐらいの年代特有のもののような気がします。

水をこぼしてしまったのは事故です。事故は突然の出来事なんですね。それまでは平穏な時間が流れていたわけです。水がこぼれる前、こぼしてしまう子は楽しく遊んでいました。一人で遊んでいたわけではありません。こぼしたことを責めた子ども達と仲良く遊んでいた。楽しく遊んでいたんです。

ところが水をこぼしたという一瞬の出来事をきっかけとして責められる子と責める子に分かれてしまいます。さっきまで仲の良かった遊び相手に対して、「いけないんだー」というような非情な言葉を浴びせるのです。

大人ではあり得ないことですよね。大人なら慰めたりするもんでしょう。子どもにはこうした残酷な一面が見られます。

では、こんなとき、責められて泣いている子にどう接したらいいか考えてみたいと思います。

「大丈夫」のニュアンス

先ほど言ったように、「大丈夫だよ」と声がけするのはさらにその子を泣かせてしまう気がするんです。なぜでしょう。「大丈夫」というのは、その子に非があったことを認めて、肯定してしまっているからだと思います。罪を許すようなニュアンスがありますよね。泣いている子は、やっぱり私が悪かったんだと思ってしまうはず。

もちろん、子どもがしてはいけないことをしたり、ルールや約束を破ったのであれば、その行為を否定しなければいけません。でも、事故のような場合、その方法は正しくないと思います。

逆に責めた子に対して、「そんなに責めてはいけない」と声を掛けるのも違うと思うんですよね。まるで、泣いている子だけが正しいようになってしまいます。

誰にも負担を負わせない方法

このような場合に先生が取るべきなのは、どの子にも負担を感じさせないこと。責任を感じて泣いているのですから、泣いている子には「あなたのせいじゃないよ」と伝えなければいけません。

ただ、これを言葉で伝えてしまうと、効果がないどころか、他の子から見たら先生がかばっているように見えるもんなんです。それだと、しこりが残りやすくなります。その後どうでしょう。また、何事もなかったかのように責めた子と責められた子が遊び始めるとは思えません。

最も良い方法は場所を変えてしまうことだと思います。水がこぼれても平気な場所、例えば、外とかテラスのような場所とかに移動しようと先生から誘います。もちろん、泣いている子も一緒。つまり、誰が悪いのでもないと無言で伝えるんです。言葉で言う必要はないんですね。場所を移動すれば済みます。誰も悪くないし、遊び方も悪くない。悪いのは場所だったんです。

おそらく、環境も変わってスッキリとして、また楽しく遊べると思います。

子どもの遊びに悪いものはない

幼稚園での遊びは、もし危険があるようならすぐに止めなければいけませんが、それ以外は基本的にはどんな遊びでもやらせて見た方がいいと思っています。好奇心が旺盛な年代の子ども達。大人が思っているよりずっと興味を持ち、やってみようとする。

でも、子ども達は注意が足りませんから、必ず失敗があります。失敗が大事だとも思います。その失敗を元に発想を膨らませて、良い遊び方を自分達で見つけて行くんだと思います。

ですが、失敗をきっかけとして一人の子が責められたりします。そのときは、ぜひ、誰も責任を感じないような解決方法を見つけて欲しいと思います。楽しく遊ぶのも子どもの自然な行動、失敗するのも自然な行動、失敗を責めるのも自然な行動。

何も悪くないんですよね。そして、その自然な行動は、たくさんの同年代の子が集まる幼稚園であるからこそ身につく成長の証ではないかと思います。

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