幼稚園や保育園にありがちな、やってはいけない壁面装飾。

  2015.06.08

幼稚園・保育園

幼稚園や保育園にありがちな、やってはいけない壁面装飾。

残念な壁面装飾がある

壁面装飾と言えば、やはり幼稚園や保育園のイメージです。一歩園舎に足を踏み入れると、至るところに様々なかわいい壁面装飾が広がっていて、子ども達は大喜び。大人でもつい見とれてしまうような壁面装飾もあります。病院、店舗、老人ホームなど、壁面装飾が利用される場は様々ですが、やはり幼稚園や保育園の壁面装飾が一番素敵な仕上がりになっているのではないかと思います。先生方のプロの意識を感じるところでもあります。

そんな幼稚園や保育園の中で、残念な壁面装飾を見かけることがあります。ここでは、幼稚園や保育園ではやって欲しくない壁面装飾について見てみたいと思います。

壁面装飾の使いまわし

まずは使いまわしです。使いまわしは2種類あります。1つは昨年の同じ時期に貼っていた壁面装飾を翌年の同じ時期にまた貼るパターンです。入園式は子どもにとって出発のときでもあります。そのときに去年の壁面装飾が飾られることはいかがなものでしょうか。出発のときぐらい、新鮮なもので飾ってあげたいものです。

園児の着ている服や履いている靴はみんなどれも新しいもの。そんな雰囲気に昨年の壁面装飾は似合わないのではないでしょうか。

もう1つは、もっと早いサイクルでの使い回しで、たとえば入園式と卒園式に同じ壁面装飾が使われるパターンです。もっとひどい場合は、入園式と卒園式で同じものを使い、さらに次の年の入園式、卒園式もまた同じ。

これは残念なことです。

入園式と卒園式は、どちらも式であり、おめでとうと言うのは同じであってもその目的は明らかに違います。そこにいる子ども達の心境はまるで違うはずなんです。入園式には、これから始まる園での生活に期待と不安を寄せる子ども達が集まっています。卒園式には、今までの園生活を振り返り、しみじみとした気持ちで懐かしみ、園を離れることに寂しさを抱く子ども達が集まるのです。

入園も卒園も主役は子ども達で、その子ども達の心境に合わせた壁面装飾が必要だと思います。入園式には期待に胸が膨らむような壁面装飾を、卒園式では、先生から子どもへのエールが感じられるような壁面装飾を飾る必要があると思います。

壁面装飾の貼り続け

次の残念な壁面装飾は、長い期間貼り続けられる壁面装飾です。誕生日表など、1年を通して貼り続けることで、意味のある壁面装飾があります。意味を持って貼り続けられるのは問題ありません。問題なのは特に意味をなさずに、色あせてまで貼り続けられている場合です。同じ位置に同じものが長い期間にわたって貼られていることは、壁を無駄遣いしているようなものです。

どんな所にあるかと言うと、共有のスペースにありがちです。保育室の中は、担任の先生が責任を持って飾られることが多く、また壁面に対する意識も高いと思います。一方、玄関や廊下、階段などの共有部分は、取り残されてしまうことがあります。

ところが、この玄関や廊下、階段の壁面は、多くの子どもが通る場所でもあり、さらには多くの親が通る場所でもあります。そう考えると、目に触れる機会は保育室以上に多いことになります。誰かが共有スペースの壁面装飾にも気を配ることが大切です。それにより園全体の印象が良い方に変わって来ると思います。親から見ると、一生懸命が伝わってくる幼稚園や保育園を嫌う理由はありませんからね。

意味を持たない壁面装飾

もう1つ、残念な壁面装飾があります。それは、意味を持たずただ並べているだけの壁面装飾です。かわいい動物の壁面装飾が作られているにもかかわらず、それをただ単に並べてしまっていることはありませんか。

動物の壁面装飾は、色も鮮やかで、表情も豊かで、子ども達はそれを見て楽しい気分になります。場合によっては単体でも成立します。いくつか並べれば、さらに彩りも増して華やかさが加わります。保育雑誌を見れば、動物の壁面装飾の作り方もわかるし、時間をかければそれなりに壁面は仕上がります。並べただけでも、例えば小児科や歯医者さんの待合室などでは十分かもしれません。

ただし、幼稚園や保育園が、それでも良いのかは疑問です。

壁面装飾にときめく子ども達。幼稚園や保育園ほど、子ども達が多く集まる場所は他にありません。クマの壁面装飾が貼られていたとして、そこにどんな意味があるかが重要です。ただ貼っただけの壁面装飾では意味を持ちません。反対に一匹だけ貼ったとしても、そこに一匹だけである意味があるのであれば良い壁面になります。意味のない並べただけの壁面装飾には子どもの反応もうすくなるでしょう。

ですから、意味のある、目的のある壁面装飾があるべきだと思います。保育室の壁面をどうしたいのか。その部屋をどんなイメージにしたいのか。もっと言えば、その部屋に集まる子ども達をどの方向に導きたいのか。担任の先生が変われば、壁面装飾も変わるはずなんです。先生の思いや意図するものが壁面装飾の中に表現できていれば、その壁面は素敵なものだと思うのです。すると、壁面装飾は見た子ども達に多くのことを語り掛けると思います。

素材より全体のデザインが大事

幼稚園や保育園の壁面装飾にありがちで、あまり感心できないものを3つ取り上げてみました。壁面装飾の使い回し、同じ壁面装飾を意味もなく貼り続けること、そして目的もなくただ並べただけの壁面装飾。これらに共通するのは、相手のこと、つまり子ども達のことを考えることが大事であり、壁面装飾には見る人への思いが込められなければならないということではないかと思います。

子どもが毎日通うところである幼稚園や保育園。有益な壁面を作っていただければと思います。

こんな事を書きましたが、そこまで、手が回らないといった幼稚園や保育園が多いのではないでしょうか。理想はそうであっても現実としては難しいのかもしれませんよね。私は少しでも先生方のお役に立ちたいと考え、手作りで壁面装飾の素材を作り販売しています。

無料サンプル配布中

壁面装飾も素材まで作ると大変ではないでしょうか。壁面装飾の素材を作るのは、保育のプロである先生でなくてもできることです。ですが、保育室の壁面のデザインやレイアウトは、先生でなくてはできません。

素材は選び、それをもとに先生が思いを持って飾り付けるのが最も正しい方法ではないかと思います。先生にしかできないところに、もっと時間を注ぎ込める環境が必要ではないかと思っています。

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Comment

  1. 吉本和子先生の保育が大好きな保育士 より:

    壁面装飾は保育士の仕事ではありませんよ。
    保育士は保育のプロ。芸術家ではありません。デザイナーな画家でもありません。

    • kobito より:

      コメントありがとうございます。
      おっしゃる通りです。
      保育園のあり方とともに、保育のプロである保育士の仕事の範囲も考えて行く必要があると思います。

  2. 匿名 より:

    以外と、子どもは装飾に興味ないんですよね…子どもたが作ったものならともかく…大人の自己満。。。

    グレーの子どもたちにとっては、壁面装飾が注意集中が妨げてしまいますし、そもそも子どもたちに与える成長、発達への影響を考えてからの問題かとも思いました。

    • kobito より:

      コメントありがとうございます。
      子どもたちの成長を促す壁面が理想ですよね。

  3. 名無し保育士 より:

    壁面をずっと装飾し続ける、というのも問題かと思います。
    古い装飾を取った後、暫くは何も飾らずにおく事で、新しい装飾がより華やかに感じられますし、子どもも落ち着く事ができるかと。

    • kobito より:

      コメントありがとうございます。
      同感です。ちょっと違うかもしれませんが、貼り方についても、隙間なく装飾が貼られるよりも余白があった方がいいかもなと最近は感じています。

  4. 保育士 より:

    1人で30人以上保育していると毎日書き物に追われて壁面は後回しになってしまいます。個人の経過記録、日案、週案、月間指導計画、会議録、お便り、要録‥。やることがたくさんあります。可愛く飾りたい気持ちはありますよ?ただそれが出来ない現状です。使い回しになってしまうのは手を抜いているからではありません。

    • kobito より:

      出来ない現状があるんですね。保育園と言うと、待機児童の問題ばかりが取り上げられますが、家庭への支援よりも保育園への支援が先でもっと充実して欲しいです。

  5. 保育士 より:

    卒園式の装飾に追われていました。通常の仕事プラス持ち帰っての壁面作り‥毎回変える必要ってあるんでしょうか?使い回しでもいいような気がしています。自分を追い詰めてまで、そんなに壁面って大事ですか?って毎年考えてしまいます。